母からのヴェールダウンの儀式

2021/07/18


 挙式前にフェイスベール(ウエディングベールの顔にかかる部分)をおろす儀式のこと。

キリスト教においてベールは清浄の象徴です。
そして、結婚式で花嫁が歩くバージンロードはこれから花嫁が歩んでゆく長い人生の道のりを表しています。
今まで歩んできた人生と、これから歩んでゆく人生。
人生には心を惑わす誘惑があったり、手強い敵に出会ったりもするかもしれません、ウエディングベールには、花嫁を清め、そうした邪悪なものを花嫁に寄せ付けないという意味があるのです。

そして、そのベールを上げるのは夫となる花婿。
新郎の元に着いて初めて、新婦はベールの下の素顔を見せることができるのです。

魔除けの意味のベールダウンと一緒によく言われるのが、このベールをおろす作業が、母親が手伝う最後の身支度ということ。
母親は今まで生まれてから一番近くでずっと幸せを願ってくれて、どんなことがあってもたくさんの愛情を注ぎ、一生懸命守ってきてくれた存在。
そんな母親が一番そばで見守るという役目を終え、「これから一番そばで守ってもらう彼のもとで幸せになるのよ」という想いを込めて、魔除けの役割があるベールをおろし、花嫁の安全と幸せを願い、花嫁のお支度を完成させます。

お母様にとっては、赤ちゃんのときのおむつがえから、幼稚園や小学校のまだ幼い頃の身支度を手伝っていた時代が思い出されるかもしれません。

花嫁のお嬢様も今まで当たり前のように受けていた、そのお母様のあたたかい愛情に包まれた日々を想い、感謝の気持ちが胸に湧き上がってくることでしょう。
ベールダウンの時間はほんの一瞬ですが、普段はなかなか口に出来ない気持ちを交換する大切な機会でもあります

この機会にお母様への感謝の気持ちを伝えることをお手伝いさせてください!